中西家の日常は、なつみさんが中心となり、ご家族の日常投稿が人気のYoutubeチャンネルです。
2025年8月11日、おばあちゃんが「死に至るかもしれない病気」かもしれないという動画が公開され、話題になっています。
とても心配ですが、果たしてどんな病気が判明したのでしょうか。
現役の医師である筆者が、判明している診断や治療、他に予想される病気について詳しく解説していきます。
両腕の皮膚が真っ赤に!?
今回の動画内で見ることができますが、突然おばあちゃんの両腕が真っ赤になってしまっています。足にはこの皮疹はないようです。
デイサービスの方に指摘され、その場ではステロイド軟膏で処置してもらったとのことでした。
痛みはないようですが、少し痒いとお話されており、腕を搔いている様子がみられましたね。
この様子が公開されたショート動画にて、コメント欄で「もしかしたら蜂窩織炎では?」というコメントが多くみられ、なつみさんがこれを踏まえて病院に連れていった、という流れのようです。
蜂窩織炎なの?
受診した皮膚科の医師によると、疑いはあるものの蜂窩織炎ではない可能性もあると指摘されたようです。
蜂窩織炎とは、皮膚の下の脂肪などの組織に外部から細菌が侵入して感染を起こす病気です。
ですので、理論的には両腕に同時に発症する(=偶然両腕同時に感染する)確率は低いということになります。
もし症状が片方だけでしたら蜂窩織炎を強く疑う状況ではありますが、今回については両方の腕ですので皮膚科の先生の言う通り、まず考えるべき病気ではないですね。
とはいえ偶然両腕に蜂窩織炎が発症した可能性も否定はできませんので、皮膚科では蜂窩織炎に対するお薬も処方されたようです。
蜂窩織炎のお薬、とは、侵入してきた細菌を倒すための抗生物質であると予想できます。
皮膚科では皮膚炎の診断に
皮膚科では「重度の皮膚炎」の疑いという診断になったとお話がありました。
「皮膚炎」とは病態を示す言葉であり、診断ではありません。
おそらく皮膚科の先生は、「接触性皮膚炎」や「皮脂欠乏性湿疹」などを想定されていると考えられますが、詳細な診断はまだ決まっていないようですね。
動画内にはありませんでしたが、おそらくステロイドの塗り薬が処方されていると思われます。
りんご病(伝染性紅斑)の可能性は?
両腕の皮疹(正確には紅斑と言います)から想定する他の病気としては、りんご病(伝染性紅斑)がありますね。
こどもの頬がりんごのように赤くなる特徴からりんご病として知られていますが、実は大人にも発症します。
大人では顔面の症状よりも、手足に「レース状の紅斑」が出現することが知られています。
あくまで見た目だけでの推定ではりますが、りんご病である可能性は十分にあるかと思われますね。
内臓の病気の可能性も?
皮膚のみの病態であれば良いのですが、内臓の病気のサインとして、皮膚に赤みがでる場合があります。
両腕のみに皮疹が出現するとなると、頻度は高くないですが、膠原病や悪性腫瘍、全身の感染症である可能性はあります。
治療を継続しつつ、治りが悪ければ皮膚科の先生とよく相談していってほしいですね。
さいごに
色々な病気の可能性が考えられますが、ぜひお体のことを第一に考え、しっかりと皮膚科への通院を継続してほしいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。